省エネ事例

パナソニック リニューアルフォーラム2012 金賞事例発表

パナソニック リニューアルコンテスト2011 金賞

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平成23年10月に施工した長浜信用金庫様の照明器具更新工事で「パナソニック リニューアルコンテスト 2011」金賞を受賞し、「パナソニック リニューアルフォーラム 2012」にて藤本専務取締役が事例を発表しました。
自社が要になって築く三角関係が提案営業を成就

電球1個の取替えから始まった長浜リニューアル物語

ある日、地元経済を支える長浜信用金庫様にお声掛けいただきました。当社が創業して30年来、初めてのことでした。内容は「電球1個の取替えでもいいの?」というもの。しかも電球は先方の支給。取替えの手間代だけですから、100円ショップなみの単価です。それでも「もちろん、喜んで」とお答えしました。

その後も球切れが頻繁に起こり、電球交換の仕事が続きました。施主様が「なんとかならんかなぁ」とつぶやかれたので、「なんとかしましょう」と応えました。それがご提案のきっかけです。

 

お客様目線の徹底した現地調査と選択できる複数提案が基本

弊社は提案の前に、じっくりと現地調査を行います。今回もほぼ2週間を費やして現場を歩き回りました。電気系統や照度分布という技術的な調査はもちろん、外光との兼ね合いや天候による光環境の違いも確認します。

さらに時間をかけて調査するのは、従業員の方々の動線や各部屋の使われ方などです。スイッチの位置やON/OFFの頻度まで観察します。プロの目で見るだけでなく、お客様目線で全体を把握するように心がけています。

複数提案もポイントです。現状の経営状況と今後の見通し、省エネ法への対応レベルなど、お客様の事情や経営判断にあわせて選択していただけるよう、必ず複数提案をしています。

 

投資額よりもCO2削減量を優先された環境リニューアル

今回はHf蛍光灯のプランと「Wエコ環境配慮型照明器具(以下、Wエコ)」の2プランを提案しました。定価ベースで倍以上の開きがありましたが、採用されたのは「Wエコ」でした。理由は、CO2の削減量。環境貢献ができるならコストはいとわない、というご判断です。

補助金制度の活用も重要です。これには専門的な資料作成が必要なため、しっかりとサポートします。今回は滋賀県の「民間事業者省エネ設備整備モデル事業」の補助金申請をお手伝いして、承認を受けました。

 

リニューアル事業と小口受注で当社の経営改善に挑戦

長浜信用金庫様のリニューアルは電球1個から始まりました。私はこのような小さい仕事をとても重要視しています。

300万円の仕事を1回とっても、30万円の仕事10回でも同じ300万円。でも小口受注は値引きも少ないので、利益は大きくなります。

大型の物件は時間もかかり、売り上げがばらつく要因にもなります。計画的に小口受注をとることで安定した売り上げ推移になり、経営が安定します。その小口受注のためにも、提案営業は欠かせません。

提案営業を成功させるには上手に三角関係を作ること

私が初めてチャレンジした提案営業は、地元の印刷会社様でした。施主様のご要望や設計事務所様の意図を聞き、プランを検討。その後もヒアリングを重ね、施主様のご要望は建築会社様や設計の先生にも随時、フィードバックしました。その結果、提案営業は成功しました。

関係者はそれぞれと良好な関係を保つことで、みんなが満足できる現場に仕上がるという貴重な体験でした。この良好な関係づくりこそが、“弊社が要(かなめ)になる三角関係”です。

もちろん、私一人の手柄ではありません。私を支えてくれたのが代理店様であり、パナソニックでした。この三位一体の三角関係があっての成功体験でした。

提案営業が成功するのは奇跡
その奇跡を起こせるのがプロ

最近よく「提案営業とはなんでしょう」と聞かれます。いつも「提案営業が成功するのは奇跡に近い」と答えます。しかしプロとして日頃から準備を積み重ねておくことで、その奇跡を起こせると確信しています。

近江商人は「売り手良し、買い手良し、世間良し」の「三方良し」を家訓としていました。リニューアルでお客様に喜んでいただき、環境保全という社会貢献もできる。弊社はそんな「三方良し」をめざして、今後も研鑽を重ねてまいりたいと考えています。